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インボイス制度の特例はいつまで使える?期限と注意点を解説

2025.09.15

インボイス制度には特例がある

2023年10月から始まったインボイス制度。

「消費税の負担が増えるのでは?」と心配する事業主の方も多いですが、実は 経過措置(特例) が用意されています。

ただし、これらの特例には期限があり、いずれ終了します。

この記事では代表的な 2割特例 と 仕入税額控除の経過措置 をわかりやすく解説します。


2割特例(インボイス登録した免税事業者向け)

内容

免税事業者がインボイス登録をして課税事業者になった場合、納める消費税は「売上にかかる消費税額の20%」とすることができます。

ただし、対象は「インボイス登録(または課税事業者選択届出書の提出)がなければ免税事業者だった課税期間」に限られます。基準期間(2年前)の課税売上高が1,000万円を超える課税期間などは対象外です。

期限

  • 適用開始:2023年10月1日
  • 適用終了:2026年9月30日までの日の属する各課税期間

👉 個人事業主の場合、2026年(令和8年)分の確定申告まで が対象です。

👉 法人の場合は、2026年9月30日を含む事業年度まで です(例:3月決算なら2027年3月期まで)。

個人事業者は2027年分・2028年分に「3割特例」

令和8年度税制改正で、個人事業者は2027年分(令和9年分)と2028年分(令和10年分)について、納める消費税を「売上にかかる消費税額の30%」とする 3割特例 を使えるようになりました。事前の届出は不要で、確定申告書にその旨を書けば適用できます。

2割特例と同じく、インボイス登録などがなければ免税事業者だった課税期間が対象です。法人は3割特例の対象外 で、2割特例が終わった後は原則課税か簡易課税で申告します。

簡易課税へ移るときの届出期限の特例

簡易課税制度選択届出書は、原則として適用を受けたい課税期間が始まる前日までに出す必要があります。ただし令和8年度改正により、2割特例や3割特例を使った事業者は、その翌課税期間の確定申告期限までに届出書を出せば、翌課税期間から簡易課税を適用できる ようになりました(翌課税期間が2026年10月1日以後に終わる場合)。


仕入税額控除の経過措置(免税事業者からの仕入れ)

内容

インボイス発行事業者でない免税事業者からの仕入れでも、一定割合で仕入税額控除を認める措置です。

控除率の推移

  • 2023年10月~2026年9月:仕入税額の 80% を控除
  • 2026年10月~2028年9月:仕入税額の 70% を控除
  • 2028年10月~2030年9月:仕入税額の 50% を控除
  • 2030年10月~2031年9月:仕入税額の 30% を控除
  • 2031年10月以降:控除不可(インボイスがない仕入れは経費になっても消費税の控除はゼロ)

※令和8年度税制改正で、期限が2年延長され、割合が見直されました(改正前は2026年10月~2029年9月が50%、それ以降は控除不可)。また、2026年10月1日以後に始まる課税期間からは、同じ相手(インボイス発行事業者以外)からの仕入れの合計額(税込み)が1年間(法人は事業年度)で1億円を超える場合、超えた部分はこの経過措置の対象外です。

この経過措置を使うには、「80%控除」「70%控除」などの対象である旨を書いた帳簿と、相手から受け取った請求書等(区分記載請求書と同じ事項が書かれたもの)の保存が必要です。


注意点

  • 特例はあくまで「時限措置」であり、恒久的な制度ではありません。
  • 期限が切れると、消費税の負担が一気に増える可能性があります。
  • 取引先に免税事業者がいる場合は、早めに対応方針を決めておく必要があります。

まとめ

  • 2割特例は2026年9月30日を含む課税期間まで(個人は2026年分まで。法人は決算月によって異なります)
  • 個人事業者は2027年分・2028年分に3割特例あり(法人は対象外)
  • 仕入税額控除の経過措置は2031年9月まで(2026年10月からは7割、2028年10月からは5割、2030年10月からは3割)

インボイス制度は段階的に完全実施へ移行していきます。

岡山で事業を営む方は、特例があるうちに、原則課税・簡易課税・3割特例のどれが有利かの比較や、資金繰り、取引先との契約内容を見直し、今後に備えることが大切です。判断に迷う場合は、税理士法人アストラストへお気軽にご相談ください。

※本記事は令和8年9月18日現在の法令・国税庁公表資料に基づく一般的な説明です。実際の取扱いは、個別の事実関係によって異なります。

参考資料

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